アダムス・ストロークス症候群

アダムス・ストロークス症候群

アダムス・ストロークス症候群は、心臓の異常が原因で心臓の動きがとまってしまったときに、心臓から脳へ血液が送られなくなり、意識を失ってしまう病気です。

 

アダムス・ストロークス症候群の症状

アダムス・ストロークス症候群では、心臓から脳へ血液が送られなくなります。意識を失い、眼球がつりあがり、痙攣(けいれん)を起こす場合もあります。

 

アダムス・ストロークス症候群の場合は、意識が戻ると急速にはっきりとしてきます。したがって、心臓の動きが再開し、意識が回復した場合は、「アダムス・ストロークス発作」と呼ばれますが、死にいたった場合には、突然死や心臓麻痺(しんぞうまひ)と呼ばれることになります。

 

アダムス・ストロークス症候群は、徐脈型不整脈(じょみゃくせいふせいみゃく)のひとつ、房室ブロックなどで起こり、場合によっては死に至るケースもあるのが、アダムス・ストロークス症候群です。ただし、アダムス・ストロークス症候群と異なり、てんかんの場合には、意識が戻ったあと、ぐっすりと眠ったような状態になります。

 

脳の血液不足が短時間ですんだ場合には、突然、目の前が真っ暗になったり、意識が遠のくように感じ、手足の力が入らないような感じがする程度です。通常、数秒から数分で意識を回復しますが、なかには心臓の動きがなかなか再開しない場合もあります。

 

このように、突然、意識を失い、痙攣を起こす病気として、アダムス・ストロークス症候群のほかに「てんかん」があります。

アダムス・ストロークス症候群への対応、診断、治療について

不整脈のタイプのひとつである、房室ブロックなどでは、アダムス・ストロークス症候群を起こすことがあります。心臓が止まってしまっている場合には、急いで心臓マッサージをします。

 

アダムス・ストロークス発作の際の対応

数秒から数分で意識を回復することもありますが、なかには心臓の動きがなかなか回復せず、意識が戻らないまま死亡するケースもあるので注意が必要です。そのため、24時間の心電図記録が可能である「ホルター心電計」を携帯して発作が起こったときの心電図を記録したり、運動をして関係のある不整脈を故意的に起こして、調べます。

 

アダムス・ストロークス症候群の原因が、心室の停止である場合は、心室の収縮を人工的に起こさせる「ペースメーカー」という機器を胸に植え込みます。発作を起こし、意識を失った場合には、すぐに救急車を呼びます。

 

アダムス・ストロークス症候群の診断と治療

アダムス・ストロークス症候群の診断は、心電図検査によっておこないます。

 

アダムス・ストロークス症候群は、心臓の異常が原因で心臓の動きがとまってしまったときに、心臓から脳へ血液が送られなくなり、意識を失ってしまう病気です。てんかんとよく似た症状を示し、突然、意識を失い、痙攣を起こす病気に、「アダムス・ストロークス症候群」があります。心室細動などの不整脈が起こっている場合には、電気ショックをかけて正常なリズムを取り戻します。

 

そのあと、予防的治療として、「抗不整脈薬」を用います。ただし一般の心電図検査では、記録できるのはせいぜい数十秒以下であることから、その間に異常が見つかるとは限りません。呼吸が止まっている場合には、人工呼吸も同時におこなう必要があります。